兵庫県知事選 県警が斎藤氏以外を応援するように通達?県警は否定、拡散した市議は根拠示さず【ファクトチェック】(追記あり)

兵庫県知事選 県警が斎藤氏以外を応援するように通達?県警は否定、拡散した市議は根拠示さず【ファクトチェック】(追記あり)

兵庫県姫路市の高見千咲市議が、2024年11月の県知事選に関して県警内部で斎藤元彦知事以外の候補を応援するよう通達されたと聞いたとXに投稿しましたが、誤りです。日本ファクトチェックセンター(JFC)の取材に対して、県警はこの情報を否定し、高見市議は根拠を示していません。

検証対象

2025年1月20日、高見市議がXに「兵庫県警の内部では知事選において、特定候補(斎藤知事ではない)の応援をするように通達されていたと聞いたんですけど、だとしたらまあ今回の常任委員会でのやりとりも納得できる話」と投稿した。

この投稿は1月24日現在、23万を超える閲覧と370以上のリポストがあり、「県警と戦う覚悟がある人以外、斎藤知事を支えることはできないことに…」というコメントのほか「それはいつ、誰から聞いたんですか? 今デマについてシビアな時期だと思うので是非教えて下さい」と疑問を投げかける人もいる。

検証過程

警察官の選挙運動(選挙において、特定の候補者の当選を目的として、投票を得る、または得させるために直接または間接に必要かつ有利な行為)は公職選挙法136条で禁止されている。

JFCが、特定候補の応援の通達について兵庫県警察本部に取材したところ、「そのような事実はない」と述べ、投稿の内容を否定した。

またJFCは、この情報を拡散した高見市議に警察内部で通達があったとの情報の根拠について取材を申し入れているが、24日午後1時現在返信はない。高見市議は、JFCの取材申し入れに対して22日午後0時50分、「相手にする価値もない」などとXに投稿している。

判定

兵庫県知事選挙で、県警内部で斎藤氏以外の候補者を応援する通達があったという情報が拡散したが、誤り。取材に対して兵庫県警は情報を否定する一方で、情報を投稿した高見市議はその根拠を示していない。

あとがき

JFCが兵庫県警に県知事選で斎藤氏以外の特定候補を応援するよう指示する通達があったのかと取材をしたところ、「そのような事実はない」と否定しました。これは当事者に対する取材で、当事者は嘘をつく可能性もあります。

そのような通達がなかったということをより客観的に調べるためには、兵庫県警の関係者に対する徹底した取材が必要となりますが、可能な範囲で確認したところ、そのような事実は存在しませんでした。

そもそも、警察官の選挙運動は公職選挙法で禁じられており、県警内部で広く違法な通達が実施されていたとしたら、大きな問題です。JFCは高見市議に「投稿の根拠はなにか」と電話で問い合わせましたが返答はなく、高見市議は「相手にする価値もない」とXに投稿しました。JFC編集長の古田大輔がこの投稿に対して、さらに回答を求めましたが、返信はありません(回答が届き次第、追記します)。

これらの状況を総合的に考えて「誤り」と判定しました。

検証:宮本聖二
編集:古田大輔

追記

兵庫県警は1月23日、高見市議が所属する自民党県連に対して、削除などの対応を文書で申し入れたと神戸新聞が報じました。(2025年1月25日追記)


判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。

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日本政府がイラン国民のビザを無期限に延長? 対象は帰国困難になった外国人への対応【ファクトチェック】

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イラン、日本が自衛隊派遣をしない条件でホルムズ海峡の通過を認める方針? まとめサイトの記述のみ【ファクトチェック】

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日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は3月22日(日)午前10時~11時30分で、お申し込みはこちら。 https://jfcyousei0322.peatix.com/view 受講条件はファクトチェッカー認定試験に合格していること。講師養成講座は1回の受講で修了となります。 受講生には教材を提供 デマや不確かな情報が蔓延する中で、自衛策が求められています。「気をつけて」というだけでは、対策になりません。最初から騙されたい人はいません。誰だって気をつけているのに、誤った情報を信じてしまうところに問題があります。 JFCが国際大学グロコムと協力して実施した「2万人調査」では実に51.5%の人が誤った情報を「正しい」と答えました。一般に思われているよりも、人は騙されやすいという事実は、様々な調査で裏打ちされています。 JFCではこれらの調査をもとに、具体的に

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理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

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日本ファクトチェックセンター(JFC)は、YouTubeで学ぶ「JFCファクトチェック講座」を公開しました。誰でも無料で視聴可能で、広がる偽・誤情報に対して自分で実践できるファクトチェックやメディアリテラシーの知識を学ぶことができます。 理論編と実践編の中身 理論編では、偽・誤情報の日本での影響を調べた2万人調査の紹介や、間違った情報を信じてしまう背景にある人間のバイアス、大規模に拡散するSNSアルゴリズムなどを解説しています。 実践編では、画像や動画や生成AIなど、偽・誤情報をどのように検証したら良いかをJFCが検証してきた事例から具体的に学びます。 JFCファクトチェッカー認定試験を開始 2024年7月29日から、これらの内容について習熟度を確認するJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。誰でもいつでも受験可能です(2024年度中は受験料1000円、2025年度から2000円)。 合格者には様々な技能をデジタル証明するオープンバッジ・ネットワークを活用して、JFCファクトチェッカーの認定証を発行します。 JFCファクトチェッカー認定試験

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日本ファクトチェックセンター(JFC)はJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。YouTubeで公開しているファクトチェック講座から出題し、合格者に認定証を授与します。 拡散する偽・誤情報から身を守るために 偽・誤情報の拡散は増える一方で、皆さんが日常的に使用しているSNSや動画プラットフォームに蔓延しています。偽広告や偽サイトへのリンクなどによる詐欺被害も広がっています。 JFCが国際大学グロコムと実施した2万人を対象とする調査では、実際に拡散した偽・誤情報を51.5%の割合で「正しいと思う」と答え、「誤っている」と気づけたのは14.5%でした。 自分が目にする情報に大量に間違っているものがある。そして、誰もが持つバイアスによって、それが自分の感覚に近ければ「正しい」と受け取る傾向がある。インターネットはその傾向を増幅する。 だからこそ、ファクトチェックやメディアリテラシーに関する知識が誰にとっても必須です。 JFCファクトチェック講座と認定試験 JFCファクトチェック講座(YouTube, 記事)は、2万人調査を元に偽・誤情報の拡散経路や

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